嫌われたくなくて、自分を失っていませんか ――人に合わせすぎて疲れたとき、紫微斗数から考える人間関係
「嫌われたくない」
そう思うことは、決して悪いことではありません。
人から好かれたい。
大切な人との関係を壊したくない。
相手を傷つけたくない。
場の空気を悪くしたくない。
誰にでもある、とても自然な気持ちです。
けれど、その気持ちが強くなりすぎると、少しずつ苦しくなっていくことがあります。
本当は断りたいのに、
「大丈夫です」
と言ってしまう。
行きたくない誘いなのに、
「せっかく誘ってくれたから」
と付き合ってしまう。
仕事を頼まれたときも、
「今日は無理です」
と言えずに引き受けてしまう。
恋人や家族に言いたいことがあっても、
「こんなことを言ったら嫌われるかもしれない」
と思って飲み込む。
そして、一人になった途端、どっと疲れる。
もしそんなことが続いているなら、
あなたが人付き合いに疲れているのは、
人間関係が苦手だからではないのかもしれません。
人と一緒にいる間、ずっと「嫌われない自分」を演じ続けているからかもしれないのです。
嫌われないように生きていると、「私はどうしたい?」が消えていく
嫌われたくない人ほど、相手をよく見ています。
相手はいま何を考えているのだろう。
怒っていないだろうか。
機嫌を損ねていないだろうか。
私の言い方は悪くなかっただろうか。
そんなことを、無意識のうちに何度も考えています。
すると、人間関係の判断基準が少しずつ、
「私はどうしたいのか」
ではなく、
「相手はどう思うのか」
へ変わっていきます。
今日、何を食べたいのか。
どこへ行きたいのか。
本当は何が嫌なのか。
誰と一緒にいたいのか。
どんな働き方をしたいのか。
自分の気持ちよりも相手の気持ちを先に考えることが習慣になると、やがて、
「私は、本当はどうしたいのだろう」
ということさえ分からなくなってしまいます。
人間関係を失わないために頑張ってきたはずなのに、
いつの間にか、
自分との関係を失っている。
そこに、この苦しさの正体があるのかもしれません。
「優しい人」と「自分を消してしまう人」は違う
人に合わせることのできる人は、とても優しい人でもあります。
協調性がある。
相手の立場を考えられる。
場の空気を読むことができる。
困っている人を放っておけない。
だから本人も、
「私が我慢すればいい」
「ここは私が折れたほうが丸く収まる」
と思いやすい。
けれど、
相手を思いやることと、自分を消すことは違います。
人に合わせることと、自分の気持ちをなかったことにすることも違います。
本当の優しさとは、誰か一人だけを大切にすることではありません。
そこには、
自分自身も含まれていなければならない。
自分だけを優しさの対象から外してしまえば、どれほど穏やかな関係に見えても、いつか心は疲れてしまいます。
天相星――人のために動ける「犠牲愛の星」
紫微斗数には、人が持つさまざまな資質を象徴する星があります。
今回は、その一つである天相星を例に考えてみましょう。
天相星をひと言で表すなら、
人を支え、周囲のために動くことに喜びを感じる星です。
「犠牲愛の星」と呼ばれることもあります。
「自分のために何ができるだろう」
というより、
「この人のために何ができるだろう」
「みんながうまくいくには、どうすればいいだろう」
と考える。
人に何かをしてあげる。
喜んでもらう。
困っている人に手を差し伸べる。
そうしたことそのものに、生き甲斐を感じやすい星です。
根は礼儀正しく、人当たりも柔らかい。
相手を真正面から打ち負かすより、
「まあまあ、そんなに怒らないで」
と場をなだめ、対立を収めようとするような、人付き合いの要領も心得ています。
また、物事を理屈だけで割り切るより、感覚的に捉えるところがあります。
言い換えれば、
枠や常識だけに縛られず、自由に感じ、発想する力を持っている。
その感性が、芸術や音楽などの表現へ向かうこともあります。
こうして見ると、天相星にはとても魅力的な資質があります。
しかし、この「人のために動ける」という美点が、時として本人を苦しめることがあります。
「私さえ我慢すれば」が始まるとき
困っている人を見ると放っておけない。
相手が忙しそうなら、自分が引き受ける。
恋人がつらそうなら、自分の不満は言わない。
家族が大変なら、自分の予定を後回しにする。
最初は、思いやりから始まっています。
ところが、その状態が続くと、
「私がやったほうが早いから」
「このくらい我慢すればいい」
「相手には事情があるから」
「嫌われるくらいなら、私が折れたほうがいい」
となっていく。
ここで大切なのは、
天相星の「人のために動ける」という資質そのものが悪いのではないということです。
問題なのは、
その美しい資質を、自分を消すために使い始めてしまうことです。
才能にも、人柄にも、表と裏があります。
優しさは、人を救う力になります。
けれど同時に、自分の限界を越えてまで誰かを支え続ければ、自分自身を疲弊させる力にもなります。
「人に合わせられる」は、弱さではなく才能でもある
人に合わせすぎてしまう人は、自分を責めがちです。
「意志が弱い」
「八方美人なのかもしれない」
「私は優柔不断だ」
けれど、その裏側には、
相手の気持ちを察する力。
場の空気を読む力。
人と人の間を調整する力。
誰かが困っていることに気づく力。
相手が何を必要としているのかを感じ取る力。
そんな資質が隠れているかもしれません。
だから、
人に合わせてしまう自分を、すべて否定する必要はありません。
考えたいのは、その力を何のために使っているのかということです。
人を大切にするためなのか。
それとも、
嫌われないために、自分を消すためなのか。
同じ行動でも、その奥にあるものはまったく違います。
こんなことはありませんか?
少し、自分の人間関係を振り返ってみてください。
- 本当は嫌でも、頼まれると断れない
- 相手の機嫌が悪いと「私が何かしたのかな」と考えてしまう
- 人と意見が違うと不安になる
- 恋人や家族に言いたいことを飲み込むことが多い
- 「あなたはどうしたい?」と聞かれると困る
- 一人になった途端、人付き合いの疲れがどっと出る
- 嫌われるくらいなら、自分が我慢したほうがいいと思う
いくつも当てはまるなら、
もしかすると今、
他人との関係を守ることに一生懸命になりすぎて、
自分自身の気持ちが後回しになっている
のかもしれません。
相性を見る前に、一つだけ考えてほしいこと
恋愛のご相談では、
「この人との相性を見てください」
という質問をよくいただきます。
もちろん、相性を見ることには意味があります。
けれど私は、その前にもう一つ大切なことがあると思っています。
それは、
「その人と一緒にいるときの自分を、あなたは好きでいられますか?」
ということです。
その人の前で、素直に話せていますか。
嫌なことを嫌だと言えますか。
意見が違っても、自分の考えを言えますか。
弱いところを見せられますか。
いつも相手の機嫌を伺ってはいませんか。
良い相性とは、
単に喧嘩をしないことでも、
いつも相手に合わせられることでもありません。
自分を失わなくても、一緒にいられること。
これも、人間関係を見るうえで、とても大切な基準です。
紫微斗数では「なぜ私は合わせすぎるのか」も見ていく
紫微斗数は、
「あなたは優しい人ですね」
「あなたはこういう性格です」
と説明して終わるものではありません。
命盤全体を見ることで、
どんな人間関係をつくりやすいのか。
人と関わるとき、どんな役割を引き受けやすいのか。
どんな相手に遠慮しすぎるのか。
どんな環境なら自然体でいられるのか。
なぜ同じような人間関係を繰り返してしまうのか。
そうしたことも整理していくことができます。
未来を当ててもらうだけではなく、
「私は、人と関わるときにどんな自分になりやすいのか」を知る。
いわば、
自分自身の人間関係の取扱説明書を読み直すようなものです。
理由が分かれば、
「また我慢してしまった」
と自分を責めるだけではなく、
「私はここで相手を優先しすぎる癖が出ているな」
と、一歩引いて見られるようになります。
そこから、人間関係の選び方も少しずつ変わっていきます。
「嫌われても平気な人」にならなくていい
だからといって、
「人に嫌われても気にするな」
と言いたいわけではありません。
誰だって、嫌われれば傷つきます。
大切な人との関係は、できるなら壊したくありません。
無理に強くなる必要もありません。
大切なのは、
嫌われないことより、自分を失わないこと。
誰かを大切にするために、
自分まで粗末にしないことです。
ときどき、自分自身にも聞いてみてください。
「私は今、どう感じている?」
「本当は、どうしたい?」
「これは本当に私が望んでいること?」
他人の気持ちを思いやるように、
自分の内側から聞こえてくる小さな声にも耳を傾ける。
そこから、本当の意味で対等な人間関係が始まるのだと思います。
こんな方に向いているご相談です
ほしよみ堂浅草店では、紫微斗数の命盤を通して、人間関係の傾向や、その方が持っている本来の資質を一緒に整理しています。
このような方は、一度ご自身の命盤を見てみると、新しい気づきがあるかもしれません。
- 人に嫌われることが怖くて、つい相手に合わせすぎてしまう方
- 恋愛や職場で、自分ばかり我慢していると感じる方
- 自分が本当はどうしたいのかわからなくなっている方
- 同じような人間関係を何度も繰り返している方
- 自分らしくいられる人間関係を知りたい方
- 相性だけではなく、自分自身の人間関係の癖を整理したい方
「この人との相性はいいのでしょうか」
その問いも、もちろん大切です。
けれど、その前に一度、
「この人といるときの私は、私らしくいられているだろうか」
と問いかけてみてください。
人のために動けること。
相手の気持ちを考えられること。
人を喜ばせることに幸せを感じられること。
それらは、失くす必要のない美しい資質です。
ただ、その優しさの中から、
自分だけを置き去りにしないこと。
浅草へお越しの際には、ぜひ一度、ほしよみ堂浅草店でご自身の命盤を開いてみてください。
誰かに嫌われない自分になるためではなく、
人を大切にしながら、自分も大切にできる関係を選んでいくために。
その糸口を、一緒に見つけていきましょう。

