「もっと気楽でいいんだ」
先日、ひとりのお客様が鑑定にいらっしゃいました。
来られたときは、不安でいっぱいのご様子でした。
何度も下を向いて、言葉を探すように話される。
これからどうなるんだろう。
大丈夫なんだろうか。
まだ起きていないことまで考えてしまうと、不安はどんどん大きくなっていきます。
お話を聞きながら、ひとつずつ一緒に整理していきました。
すると、少しずつ見えてきたものがありました。
この方は、本当はずっと不安でいたいわけじゃない。
不安から解放されて、もっと気楽に生きたいんじゃないかな。
そんなふうに感じました。
そして、あるとき。
ふっと表情が変わったんです。
それまで下を向いていた顔が上がって、表情が柔らかくなった。
まるで、
「あ……私、もっと気楽でいいんだ」
と気づいたような顔でした。
その瞬間の表情が、私は今でも忘れられません。
悩みが全部なくなったわけではありません。
未来が約束されたわけでもない。
ただ、それまで大きく見えていた「不安」から、少し離れることができた。
それだけで、人の表情ってこんなに変わるんだ。
私は、そのとき改めて感じました。
不安になっている自分を、無理に変えなくてもいい。
「こんなことで不安になるなんて」と、自分を責めなくてもいい。
まずは、
「私は今、不安なんだな」
と、その気持ちをそのまま認めてあげる。
そこから、
「じゃあ、私は本当はどうしたいんだろう?」
と、少しずつ前を見ることができるのかもしれません。
私は、占いにもそんな時間があると思っています。
タロットでも、四柱推命でも、紫微斗数でも。
占い師が答えを決めるのではなく、カードや命式を一緒に眺めながら、
「あなたは、どう感じますか?」
と、自分自身の気持ちを見つけていく。
その中で、今まで見えなかったものに気づくことがあります。
今回のお客様が最後に見せてくださった笑顔を見て、私はとても嬉しくなりました。
「悩みがなくなったから笑えた」のではなく、
「もう少し気楽に考えてもいいんだ」
と、自分自身に許可を出せたように見えたからです。
人は、何かを新しく手に入れなくても、抱えていたものを少し手放すだけで、前を向けることがある。
私は、そんな瞬間に立ち会わせてもらえることを、占い師としてとてもありがたく思います。
未来を決めるのは、あくまでその人自身。
私は占いを通して、その人が自分の気持ちに気づき、自分の答えを見つけていくお手伝いをしたい。
そして、
「もっと気楽でいいんだ」
そう思える瞬間を、一緒につくっていけたらと思っています。
今日も、目の前のご縁を大切に。
🦉プトレマイオス靖子

